■皆様は「焼印」の工程をご存知でしようか? 
「焼印」は彫金と思われがちですが実は「鋳造」の技法が多くを占める鍛冶屋仕事です。
※(鋳造=鋳物[いもの]工法のこと)

■先ずは原型作りから始まりますが、いきなり材料に彫金するのではなく「石膏」と呼ばれる
特殊素材に「逆さ文字」を彫り上げることから始まります。石膏と言っても市販の石膏とは違い
粘土に不糊になどを混ぜ込んだ独特の調法により、製造される特殊素材を使用します。

■次に「枠彫」を行います。単に「枠」を仕上るのでは無く、ここでのポイントは配置方法に
重点を置かれます。一度の「鋳造」で10数個の「焼印」が生産されます。そのため「焼印」同
士がケンカしないよう、更に効率良く鋳造されるためにも、この「枠彫」は重要な技術。

■当社が製造する焼印の材料には「砲金」を使用しております。
砲金の特性はその高い熱伝導率にあり、加えて加工細部にも充填されると言う特性、更に「巣」
と呼ばれる破裂の原因とされる気泡の発生率を最小限に抑える特性を持ちます。

■鋳造を終えると次に柄付けを行い、バラシ作業に入ります。鋳造を終えたばかりの「焼印」は
まだ10数個が繋がった状態ですから、これたちを離してあげなければなりません。その工程を
「バラシ」作業と言います。ここではグラインダーやヤスリが主に使用されます。
そして最終仕上げを行い完成へと辿り着きます。


「焼印」についての注意事項

■焼印に使用される「砲金」は加工性に優れていますが、実は高温の焼入を
極端に嫌います。しかし、先にも述べたとおり「砲金」は高い熱伝導率を持ち
合わせています。したがって使用時はバーナー等で熱を加える場合も加熱し
過ぎないことが重要です。過渡な加熱は焼印自体への亀裂発生の要因とな
ります。左図はそれにより亀裂が生じた実例です。(赤印)の部分に亀裂が発
生しています。このような状態では永い耐久性は望めないと言えます。
※過去、または現在でも大型の「焼印」では「砲金」ではなく鋼(はがね)その
ものが使用されています。TVでの映像でも「焼き炭」の中に長時間放置される
映像がありますが、ここでご紹介する「小型・焼印」には決してお勧めできない
行為です。目で確認し「焼印」に色の変化が確認出たら、素早く火から遠ざけ
て下さい。 また、使い始めの頃は、通常の板などで試し焼きをお勧めします。

「枠に巣穴のような欠けがある!」これって欠陥?

答えはNOです。使用に関しても熱伝導によって周囲も焼かれのるで仕上がり
にも問題はないでしょう。ならばなぜ、このような巣が出来るのか?それは例えて
言えば職人だけが持つ「指紋」のようなものです。「枠彫」の際、多用されるのが職
人が所有する型枠です。長年、使い込まれた型枠には少なからず劣化がありま
す。その多くがこのような気泡穴です。ですから同一人物が製作する製品には
幾度と同じ箇所に、このような症状が発見されることがあります。
★追伸、(平成21年)これら枠が新しく作り直されたため、最近の作品では
そのような傾向は殆ど発生しておりません。

「焼印」の一つ一つには製作依頼者の個性が生かされて
います。多くは[文字]にその個性が見受けられます。

名字である場合や名前、屋号や「根性」・「勇気」等の家訓
とも取れる思いなど様々です。 過去には図柄を取り入れる
方もおりましたが、複雑な図柄や密度の濃い文字は使用時
に絵が重なりすぎ(焼印はコゲで絵柄を表現します。その
ため絵柄の密度が濃すぎとコゲが重なり返って見づらくなり
ます。)焼印にはあまり適しているとは言えません。

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ではここで代表的な作例をご紹介します。

■これが一番人気の縦二文字の作例です。 サイズは18ミリ×32ミリです。
実寸では鋳造の仕上がりにより、これより1〜2ミリ程度大きくなります。
ご注文の約9割がこの寸法デザインです。
字体はお任せ頂ければこの様な[楷書体]に仕上がります。
柄的にも日本文字が一番冴え渡る自体であり、また作者も一番に
藩領発揮できる字体とも言えます。

★サイズ的にも企画寸法であり価格も手軽に収まるのが特徴です。

※納期は受注後約2ヶ月 受注後のキャンセルや完成後の返品は
お受け致しかねます。
焼印の使い方あれこれ・・・。
これは50年以上も前に使われて鏝である
現在の所有者はあの榎本新吉氏。

当時の所有者[山田氏]は縦・横・斜めと、不思議な
焼印を押えているが、検証してみると、左斜めは
磨き用、右斜めは水ごね用などのように
道具が並んでいても一目で判る工夫が施されて
いた。

見た目だけではない、本当に道具を愛し、
自らの片腕と、化しているのが伝わる。

参考資料:「コンフォルト」2205年5月別冊より

アウトレット焼印の販売です。
★下記映像に写っている焼印のみ、アウトレット価格2,200円(税込)にて
販売とさせて頂きます。数量は何れも1点限りですので完売の告知は
写真下の説明覧にて記載致しますが、当方、出張が多く月の15日は
留守に致しますので完売の節はお許し下さい。
※また本アウトレット焼印は当ページにてご紹介している砲金製とは
ことなりますので、こちらの商品説明を必ずご確認下さい。

(ご注意)以下の焼印の映像は作品イメージをより分かり易くするため、
写真を反転し掲載しております。実際の製品は逆さ文字にて描かれております。


★アウトレット焼印のサイズは直径約25ミリとなります。

どれも特価:2,200円(込)
アウトレット焼印

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★「購入する」から進んで頂き、そこにご希望の品の
リスト名が無い場合は完売しております。
その節は誠に申し訳御座いませんがご了承下さい。


アウトレット焼印 商品説明
★これらアウトレット焼印は老舗金物店で大切に保管されていた
品々で、制作時期詳細は不明ですが昭和時代のものと思われます。
材質は鋼(ハガネ)製で下記に動画を載せていますので、ご確認
下さい。 ★砲金とは異なり、充分に熱を加えて下さい。映像では
一部カットしていますが5分以上は熱を加えたと記憶します。
(熱を加えすぎるのも劣化の要因となりますのでご注意下さい)
ご購入後はすぐに製品に押すのではなく、先ずはベニヤ板等で
テストを行ってからご使用下さい。また使用後は冷めたのを確認して
からカスを取り除き、油等でサビ止めを行い保管して下さい。

(お願い)当商品は古い品です。製品の状態によっては小さな
サビも存在しますが使用に際して問題の無い品のみを掲載して
おります。 ご納得の上、ご注文下さりますようお願いします。
★他にも多数、入手しておりますので随時掲載致しますので、
今回、ご縁の無かった方々もまたご期待頂けますことをお願い
申し上げます。

アウトレット焼印は上記掲載商品のみの販売です。
オリジナルでのご注文品には通常価格での
販売でのみ対応させて頂いております。


■道具は使い手の名を刻まれた時に初めて、その存在意義が伝わる。
だれが作ったか、どこで生まれたか・・・ 価格でもない。
使う者、自らが受け入れ、活かさなければ道具は本当の輝きを発しない。

道具と出会い、そのケジメとして自らの銘を刻む・・・それが焼印。

上記の企画寸法「角二文字」又は「角or丸一文字」以外の受注に付いては必ず、ご納得
頂けるよう、お見積りをお勧めします。
また、ご注文に関しても「定番サイズ縦二文字・お任せ」以外はFAXにて図面寸法の
送信をお願い申し上げます。 その他、お問い合わせもお気軽に(^o^)丿

[FAX]0794-82-2318  [電話]0794-83-4110

■納期は何れも2ヶ月程度を目安として下さい。

「焼印」について少しはご理解頂けましたでしょう?

私にとって「焼印」は単なる製品ではなく「作品」としての魅力に価値を感じております。それは
デザインの段階から始まり、幾多の製造過程を踏まえ世界に1点しかない仕上がりとなるから
です。機械化が進む製品業界に於いて、変わる事がない彼らの技法は高い価値を持ち合わせ
ていると言えます。職人不遇の今、後継者育成も至難と思われる彼らの技は数年後には絶える
危険性を含んでいます。 「印」に込められた「職人魂」をこの機会に是非、ご実感下さい。

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